マイクロプラスチック 琵琶湖に日量162億個が流入か
平成31年3月20日環境新聞記事
5ミリ以下のプラスチック粒子「マイクロプラスチック」の海洋汚染問題に関連して、京都大学の田中周平准教授は、3月7日~9日に開かれた日本水環境学会で研究成果を発表しました。粒径10ミクロン以上のプラスチック粒子を対象に琵琶湖周辺の河川や下水処理場を調査・分析した結果、下水処理場でも微細な粒子を処理しきれず、1日当たり162億個のマイクロプラスチックが河川を通じて琵琶湖に流入している可能性があるとわかりました。
田中氏らのグループは、東京農工大学の高田秀重教授と共同で、琵琶湖周辺の4か所の下水処理場で流入水・放流水、汚泥などを採取し、マイクロプラスチックの中でもより微細な10~100ミクロンのプラスチック粒子を分析した結果、流入した粒子のうち約76%が下水道で処理されており、放流水1トン当たり3万個の粒子が河川を通じて琵琶湖に入っていると推計されました。4処理場を合計すると、琵琶湖に流入する粒径10ミクロン以上のマイクロプラスチックは、1日当たり162億個に及ぶとみられます。