瀬戸内海の浮遊ごみ18年度回収量_豪雨影響で過去最多

令和元年9月14日山陽新聞記事

国土交通省四国地方整備局によると、瀬戸内海で2018年度に回収された浮遊ごみは、前年度(2017年度)の2.9倍に上る4,271.61立方メートルとなり、同整備局が回収を始めた1974年度以降で最多となりました。2018年7月の西日本豪雨で、河川から大量の樹木やがれきなどが流れ込んだためとみられています。同整備局によると、これまでの最多は8つの台風に見舞われた2004年度の3,976.01立方メートルで、3,000立方メートル以上は、台風15号による大雨の影響で3,241.75立方メートルに上った2011年度以来です。

種類別では、住宅木材を含む「木竹片」が前年度比3.4倍の2,000.18立方メートルでトップ、「葦・草類」が5.2倍の1,370.43立方メートルで続きました。海に由来する「海草類」は、1.1%増の413.99立方メートルにとどまりました。月別では、7月だけで年間トータルの70%近くに当たる2,939.66立方メートルを回収し、豪雨の影響を濃く反映しています。

豪雨後、岡山県内の沿岸部では大量のごみが流れ着きました。瀬戸内市牛窓町や岡山市の沖合では、海底に沈む流木に底引き網が引っかかって破れるなどの漁業被害が確認されています。